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データアナリストとデータサイエンティストの違いを分かりやすく徹底解説

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データサイエンスとデータ分析は、近年注目を集めている分野です。データサイエンティストとデータアナリストは、どちらもデータ分析を専門とする職種ですが、仕事内容や求められるスキルにはいくつかの違いがあります。

本記事では、データサイエンティストとデータアナリストの違いについて、以下の観点から解説します。

  • 仕事内容の違い
  • スキルや経験の違い
  • 将来性や年収の違い

    データサイエンティストやデータアナリストを目指している方や、データ分析に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

    データアナリストとはどんな職業

    データアナリストを簡単に一言で言ってしまうと、データからビジネスの課題を解決する職種です。
    データの収集・分析・可視化を担当し、データに基づいてビジネスの意思決定を支援します。

    具体的には、以下の業務に携わります。

    • データの収集・前処理
    • 統計的な分析
    • データ可視化
    • ビジネスへの提言

    企業や携わる業界によって、業務内容に違いはありますが、データアナリストのおおまなか業務内容です。

     

    データアナリストの具体的な仕事内容

    では続いて具体的に仕事内容を深堀りしていきましょう。

     

    データの収集・前処理

    データの収集・前処理では、その名の通りデータの収集や、分析をするための前処理を行います。

    webのデータを収集するので有名なのはgoogle analyticsですし、小売業ではposデータなどを扱っているところも多いでしょう。
    そういったデータがデータベースに貯まっていきますので、その中から必要なデータを収集するのも大事な仕事です。

    また、集めたデータはそのままでは使えない事もありますので前処理が必要です。
    システム的に発生してしまう欠損値があったり、他のテーブルと結合したりする必要が出てきます。

     

    統計的な分析

    データアナリストのメインとなってくるのが、データの分析でしょう。
    集めたデータから、ビジネス課題を解決するのに必要な分析を行います。

    例えば、ECサイトの売上を上げたいのであれば、アクセス数が少ないのか?購買率が悪いのか?はたまたそれ以外か?
    などと、理由の部分をデータを分析・比較して洗い出します。

     

    データ可視化

    分析結果や、データの特徴を掴むためにデータを表やグラフにするのも重要です。
    数字だけ見ていても特徴が分かりづらいですが、可視化することで一気に理解することができます。

     

    ビジネスへの提言

    データアナリストはデータの分析結果や、可視化した資料を基に、クライアントのビジネスへ提言することが求められます。

    「売上を上げたい」、「利益率を上げたい」などのクライアントが抱えている課題に対して、何かしらの解決策を提案する必要があります。

    また、この時大事なのが、相手に理解してもらうという事です。
    相手の知識レベルにもよりますが、データ分析を行うには統計学がベースとなります。
    「標準偏差」や「p値」など専門的な用語も多く、相手が理解できないという事も往々にしてあります。

    そのため、データの分析結果をそのまま伝えるのではなく、相手にも理解できるようにかみ砕いて説明する必要があります。

     

     

    データアナリストに必要なスキル

    では続いて必要なスキルについて見ていきましょう。
    大きく分けると、以下の3つが必要です。

    • データサイエンススキル
    • ビジネス知識
    • コミュニケーションスキル

    それぞれを深堀りしていきましょう。

     

    データサイエンススキル

    まず大事なこととして、データ分析を行うには統計学がベースになってきます。
    そのため、統計学はもちろん、それを理解するための数学知識が絶対に必要です。

    あとは、その知識を使って実際に分析を行うために、ツールを使いこなすスキルが必要になってきます。
    分析を行うには、何千回、何万回と計算しなければいけないことがほとんどです。
    それを電卓で計算しようと思っても、ミスは起きるし、時間は掛かるわで現実的ではありません。

    そのため、

    • python
    • R
    • エクセル

    などのプログラミング言語やツールを使いこなす必要があります。

    また、データベースからデータを取り出すこともありますので、最低限のデータベース知識とSQLが必要な場面も多いです。

    あと、最近ではデータの可視化を専門に行うアナリストの需要もあり、Tableauなどの可視化ツールのスキルが求められることもあります。

     

    よく「機械学習の知識は必要か?」という点を気にされる方も多いですが、答えから言ってしまうと、データアナリストにそこまで深い機械学習の知識が求められることは無いでしょう。

    回帰分析の初歩程度は求められるかもしれませんが、分類やクラスタリング、深層学習などの深い知識が必須という現場は少ないでしょう。

     

    ビジネス知識

    データアナリストは、分析対象の業界に関する知識を身につける必要があります。
    業界のトレンドや競合他社の動向を理解することで、より効果的なデータ分析を行うことができます。

     

    コミュニケーションスキル

    データアナリストにとってもコミュニケーションスキルは非常に重要です。

    データアナリストはほかのチームと共同することも多く、円滑なコミュニケーションをとる必要があります。

    また、データ分析の結果をわかりやすく伝えるためにも、相手の理解度に合せて説明するスキルが重要です。

     

     

     

    データサイエンティストとはどんな職業

    データアナリストと同じく、データからビジネスの課題を解決する職種です。
    しかし、業務範囲がより広くなるのがデータサイエンティストです。

    データサイエンティストと言っても、色々なタイプのデータサイエンティストがいます。
    データアナリストの延長線のように、事業会社の課題解決のために、より深い分析を行う人もいますし、機械学習モデルの構築や、画像解析・音声解析をメインに行う人もいます。

     

    データサイエンティストの具体的な仕事内容

    データサイエンティストの業務範囲には幅があり、企業によって違いがあるため一概には言えませんが、

    • データ分析環境の構築
    • 分析・予測
    • 可視化・レポーティング

    などを行います。

     

    データ分析環境の構築

    データエンジニア等と協力して、データ分析環境の構築から行う場合もあります。
    そもそもが企業の課題を解決するためにはどのようなデータを収集したら良いのか?
    集めたデータをどのように貯めて、どのように抽出したら良いのか?
    などと、分析を行う前にそもそも分析環境の構築から行う場合もあります。

     

    分析・予測

    もちろん分析がメインの業務になってきます。
    収集したデータから、データアナリスト以上に深い分析を行う事がほとんどでしょう。

    また、分析するだけでなく、機械学習モデルを構築し予測を行うことも多いです。
    この予測を行うという点がデータアナリストとの大きな違いです。

    予測がどのようなものかと言うと、例えばwebのログデータから、顧客毎の年間購買額を予想したり、サブスクリプションのサービスでは、退会する可能性の高い顧客の予測などです。

    この予測に基づき商品企画を行ったり、事業の方向性を決めたりします。
    予測した結果、採算が取れなそうなプロジェクトは撤退したり、逆にテコ入れしたりと、ビジネスに置いて非常に重要な指標になります。
    そのため、精度の高い予測を行う事が求められます。

     

    可視化・レポーティング

    データサイエンティストも、分析した結果を可視化するのは重要です。
    特に自分でデータを理解するために可視化を行うことも多いですし、レポーティングの際に、相手に伝わりやすくするために可視化を行ったりもします。

     

     

    データサイエンティストに必要なスキル

    データサイエンティストに必要なスキルとして、

    • データサイエンススキル
    • データエンジニアスキル
    • ビジネス知識

    が挙げられます。

     

    データサイエンススキル

    まず、データアナリスト以上のデータサイエンススキルが求められます。
    主に、

    • 統計学
    • 微分・積分
    • 線形代数
    • 機械学習
    • プログラミングスキル(python)

    などの知識が必要になってきます。
    特により深い機械学習を行うとなると、エクセルでは限界が出てきますので、pythonのスキルが必須になってきます。

     

    データエンジニアスキル

    分析環境の構築や、データベースにアクセスして対象のデータを抽出する為にも必要なスキルです。
    また、大規模なデータ処理には、クラウドコンピューティングの利用が一般的です。
    データサイエンティストは、クラウドコンピューティングの基礎知識と、AWSやAzureなどのクラウドサービスの使い方を理解している必要があります。

     

     

    ビジネス知識

    データサイエンティストにとってもビジネス知識は必要になってきます。
    例えば、機械学習を行う際の特長量エンジニアリングで重要です。

    特長量エンジニアリングとは、機械学習モデルの予測性能を向上させるために、データから新たな特徴量を生成・変換するプロセスです。

    例えば、顧客の購買履歴から、顧客の購買傾向を把握するために、以下の特徴量を生成することができます。

    • 過去1年間の購入回数
    • 過去1年間の購入金額
    • 購入商品の種類
    • 購入商品の価格帯

    これらの特徴量を機械学習モデルに入力することで、顧客の購買傾向をより正確に予測することができます。

    このように、予測精度を高めるには、重要な特長量を作る必要があります。
    しかし、ビジネス知識が全く無かったら、どんな特長量が予測をする上で重要か判断することができませんよね?

    そういった点からもビジネス知識が重要です。

    データアナリストとデータサイエンティストの違い

    最後にまとめると、

    • 両者ともデータ分析から得られた情報をビジネスへ活用する
    • データサイエンティストは分析だけでなく予測も行う
    • データサイエンティストの方が幅広い知識が必要
      • データエンジニアリング
      • 機械学習
      • 予測の精度も求められる

    このような違いがあります。
    ハッキリ言って、データサイエンティストの方が求められるスキルが多いです。

     

    データアナリストとデータサイエンティストの将来性

    この2つの職種の将来性ですが、当面の間は明るいです。
    これにデータエンジニアも含めた、データ周りの職種の需要は多いですし、供給が追い付いていないのが現状です。

    ChatGPTなどのAIに仕事を奪われるのではないかと心配している人も多いですが、完全に奪われることは無いでしょう。
    確かにAIを活用することで業務の効率化を行う事ができます。
    私もAIを使って、コードのサンプルを書いてもらったり、コードレビューをしてもらうこともあります。
    しかし、課題に対してのアプローチや分析結果からビジネスへの提言、他者を動かす事など、人でないとできません。
    そもそも、企業のデータをそのままAIに渡すのはセキュリティの観点から絶対に出来ないでしょう。

     

    より将来性があるのは?

    ではデータアナリストとデータサイエンティストのどちらがより将来性があるかというと、これはデータサイエンティストです。
    出来ることの幅が広いですし、スキルの重要度が高いです。

    給料に関しても、データサイエンティストの方が高いのが現実です。
    フリーのデータサイエンティストでは、20代でも月単価200万オーバーで受けている人もいますが、アナリストでは流石にその規模まで行くのは難しいでしょう。

    また、データサイエンティストはAIを作る側ですし、機械学習・深層学習などはまだ中小企業では利活用が進んでいな所も多いです。
    今後ますます需要が広がっていくことが予想されます。

     

    データサイエンティストについてより深く知りたい方は↓の記事をどうぞ!

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